家族が統合失調症と診断されたら

統合失調症の回復のために家族ができること

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あせらずに一歩一歩進もう

医学の進歩によって効果的な治療技術や薬が開発されてきたとはいっても、統合失調症が重大な病気だということは依然変わりありません。患者の家族が、統合失調症と診断された事実を認めたがらない傾向もあるようです。

しかし、病気である統合失調症から回復するためには、早期に適切な治療を受けることが重要です。そのためにも、できるだけ早く家族が病気を認めて向き合う努力が必要なのです。

統合失調症はいったん良くなったように見えても、また再発を繰り返すことも多い病気です。症状が再発したり、引きこもり症状が中々改善しない場合でも、家族が落胆したり悲観したりしないで前向きな態度でいることが大切です。本人の状況をありのままに受け入れる気持ちを持って、たとえ返事はなくても「焦らないでゆっくり行こうね」と話しかけてあげてください。

家族は根気よく統合失調症の回復を待つこと

統合失調症の再発防止

適切な治療によって統合失調症の急性症状(妄想や幻覚などの激しい症状)が治まってくると、引きこもりや意欲の低下などの陰性症状があらわれてきます。

1日中ぼんやりしたりゴロゴロして何もしない様子を見ると家族としては心配ですが、急性症状が落ち着いた後のこうした症状は統合失調症の普通の症状と理解して、焦らず、諦めずに見守ることが必要です。再発防止のために家族ができることを、以下にまとめてみました。

●病気を知って受け入れる努力

部屋が散らかっていても片づけようとしない、お風呂に入らないなど身の回りのことや衛生面に対しての関心が少なくなるのは、統合失調症の回復期に見られる普通の症状です。

無理に何かをさせようとしたり叱ったり、くどくどと説明しようとすると症状が進行して再発に結び付いてしまうこともあります。この病気はこういう病気なのだということを理解して、苦しんでいる本人を温かく見守ることが大切です。統合失調症の回復期には赤ちゃん返りや依存の症状が表われることもあります。

●できることから始める

本人を良く見て「できること」「できないこと」が何かを知るようにしましょう。治療が始まった初期にはできないことが多いと思いますが、家族はできない所を補いながら見守る姿勢が必要です。できないことを補いながら「できること」を見付けて、無理のないように「できること」から少しずつ始められるように励まします。焦らずに本人のペースに合せて、一緒に歩くことをイメージすると解りやすいかも知れません。

●回復の目的を持つ

本人に回復の目的を持ってもらうということは病気の治療に大変効果的ですが、統合失調症では本人が目標を持って行動することは非常に困難です。長期的な目標を持つことが難しい場合は、次にできるようになりたいことを決めて期間を定めずにその目標に向かって進むのが良いでしょう。ひとつの目標を達成できた充足感は、本人の気持ちにも大きな喜びを与えてくれます。

●薬の必要性を説明する

急性期の症状が治まって回復期に入ると、薬を飲み続けても改善しないという焦りから服用をやめてしまうことがあります。抗精神病薬の服用は統合失調症の治療ばかりでなく、再発を防ぐために必要なものだということを解りやすく説明して、服用を続けることで再発予防に努めます。

●支援サービスを上手に使う

家族は、精神的にも肉体的にも、時間的、経済的にも多くの負担を背負っています。自分を責める気持ちが強い家族では全てを犠牲にして、患者の治療に身を捧げようとしてしまうこともあります。統合失調症は本人はもちろん、家族の責任で発症する病気ではありません。誰も悪くないのです。自分を犠牲にして共倒れになってしまったら、それこそ治療に専念することができなくなってしまいます。

各所の福祉サービスや優遇制度、デイケアなどを上手に利用して家族の負担を減らすことも、統合失調症に必要な対応と言うことができるでしょう。

 
家族が統合失調症と診断されたら